最難関国公立大学合格のための『理系数学』学習の道筋
理系数学の最終目標得点について
※「最終目標」は数学で得点を稼ぎたい人の目安
※「最低目標」は、それを下回ると他教科で頑張っても挽回するのが難しくなるライン
上記目標達成のためのスケジュール(東大・東工大以外の最難関大学志望も基本同じスケジュールがベスト)
模試
マーク模試はプレテストを含めて、8月以降最低3回は受験しよう。
記述模試 東大志望...2回の東大即応オープン(K)、東大入試実戦(S)は必須。駿台ハイレベル(9月12月)はできれば。
東工大志望...東工大入試オープン(K)、駿台ハイレベル(9月12月)必須
医学部志望...第2回・第3回全統記述模試(K)、駿台ハイレベル(9月12月)必須
6月~第1回東大模試まで(若しくは集中特訓前まで)
「ⅠAⅡBは発展問題への足掛かりを!! Ⅲは全範囲終了を!!」
ⅠAⅡB 東大・京大以外の旧帝大の問題なら問題なく解決できるレベルにすることが不可欠。難易度に関係なく良く出るパターンの解法・発想法はマスターしておくべき。基礎ができていないから、という理由で難問に触れない人はいつまでたってもできない。
Ⅲ 全範囲について公式・定理の使い方、典型的パターン問題に穴はあけていられない。学校の進度は関係ない。遅いなら自分でやるべきである。積分計算ができないなどというのは論外!
⇒東大志望者は東大模試で打ちのめされ、自らの非力さ、現実を知る。そこから本当の勝負が始まる。
第1回東大模試(若しくは集中特訓後)~第2回東大模試・東工大模試まで
「時間がかかっても良いので最難関問題にチャレンジすること」
- 演習問題は東大・東工大の過去問(25ヵ年または青本が望ましい)をどんどん取り組む。医学部志望の人は東北大・北大・名古屋大あたりの理系の典型問題(基本問題ではない)に取り組んで高得点を取る練習を行う。
- 最初は全く手におえないだろうが、とにかく自力で解答を引きずり出そうと努力せよ。上手い解法に拘りすぎると手が出ないこともある。まずはヘタクソな解法でも良いので自分なりの解法を考えよ。上手い解法を手に入れるのはその後の話。この時期の発想力をつけるトレーニングが東大・東工大合格において、とてつもなく大きな意味を持つ。
- 医学部の人は、標準的な旧帝大の入試問題で、解法が浮かばない問題はないようにしたい。
⇒第1回東大模試で思い知った自分の弱点・課題点を、明確なビジョンを持って埋めていくのがこの時期である。
第2回東大模試・東工大模試~12月中旬
「東大模試・東工大模試・ハイレベル模試の解き直し~最終ステージへのプラン作成」
- 夏から2学期で取り組んだ発想力を試す模試の出来を振り返る。解き直しを通して弱点を再度明確にし、センター試験後の最終期に何をやるのか、プランニングする。
- 医学部など、センターで高得点奪取が不可欠な人はセンター対策を本格化させる必要がある。
⇒第2回東大模試・東工大模試では...11月の模試では、本番目標点の8割弱は取れるようになっているはず。この時期の点数が本番で失敗してしまった場合の点数とみなせる。
センター直前期
「センター対策と気分転換の数Ⅲ」
- 2次学力がある程度ついている人にとっては、センター試験で解けない問題など(データの処理を除いては)ないはずである。怖いのは計算ミスと時間切れである。計算スピードを上げる工夫、制限時間内に完全に解き切るスピード感が必要。ⅠAならば40分で解き切る、ⅡBならば50分で解き切るように練習しよう。局所的な視点だけでなく、大問全体を通じた論理展開の流れを見抜く力が欲しい。センター試験では悪くても190点以上。あわよくば200点を狙えるレベルが、最難関大合格に必要な数学力の基準である。2次対策の難問や数Ⅲは、社会や国語をやって疲れた頭のリフレッシュ程度にはやっておこう。
⇒センター試験で詰まったときは、全体の論理展開の流れを再確認するのが鉄則
センター後~本番
「記述対策と最終調整」
- センター呆けした頭を叩き起こす必要がある。センター試験の翌日から2次試験の臨戦態勢に入る。過去問や予備校の模試を集めた予想問題集などを時間制限つきで行う。東大・東工大では問題の取捨選択のトレーニングも重要。
- 答案記述の練習も不可欠。直前対策個別等を利用して先生に添削してもらおう。その際、本番の解答用紙に近い形で練習しておくこと。
⇒ここまで来れば、「どれだけやったか」の差はほとんどない。大きいのは「普段の実力をどれだけ本番で出せるか」である。焦らず、やるべきことを最後までやり通すこと。「開き直れた奴が勝ち」である。